ようやく再開

今年の夏は天候不順というか晴天日数が去年より少なく、10月になりようやく天体写真を撮ることができた。7月から準備してきてテストしたかったこととして、1)自作レデューサー、2)CLS vs UHCフィルター効果、3)レトロ望遠レンズ、などなど。今回は、まずはD120mm F5のアクロマート屈折SE120で、1)による焦点距離実測と色収差改善を見ようと田貫湖駐車場での撮影を実施した。結果として色収差改善は見られずレデューサーはあきらめ、Pen-Fでの直焦点撮影のみで、久々の撮影気分を味わっただけでしたが。。。

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M27 (ISO10000 30sec 8枚スタック)

実視等級7.4等、見かけ大きさは7分弱なので、月の約1/10程度の大きさ。本当は赤味が出てもよいのでしょうが、色収差+CLSフィルターのせいで青みが強い。写真の隅のほうはやはりコマ収差が出ていて短焦点アクロマートの限界。

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M31 アンドロメダ大銀河 (ISO10000 30sec-12枚スタック)

まだまだ露出が足りない。中央下のやや大きめに見える「星」はM32という銀河で、本当ならM31の腕はここまっで広がっているはず。ひいき目に見てもM31の半分しか映っていない感じ。ちなみに右上にあるのがM110という銀河。上記2点はいずれもトリミングあり。

備考:

レデューサーはf.l=250mmのアクロマートレンズ(AC4)を設けただけで、計算上は0.78倍のはずが実測では0.72倍、つまりf.l=433mm (F3.6)だった。AC4から受光部への距離を変えて計算したがそれでは説明がつかない。なお、接眼筒への押し込みが不十分なのかむしろコマ収差が悪化する場合もあり、今回は不使用で星雲写真を撮った。

 

最後にあくまで視野角の比較のためノートリミングの写真を載せる。

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プレアデス星団(ISO10000 30sec 1枚撮り)

プレアデス1枚撮り。そろそろ冬の空。星の周りのうっすらと見えるのは散光星雲で、この写真は双眼鏡などで目で見た雰囲気でしょう。80EDでとったほうが良いですが、C8Nでは視野に入りきれない。