M1かに星雲撮影(C8N反射鏡)

 久しぶりにC8Nを持ち出し、田貫湖駐車場でM1を撮影した。目的は、長時間露光と短時間露光の比較、それと自作のガイドスコープ(D70mm F5)の確認である。

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 左から、ISO6400-60秒露光した画像27枚のうち24枚をスタッキング処理したもの、

中央は、ISO25600-60秒露光の1枚もの、右は30秒露光3枚スタックである。

 ISO6400vsISO25600では1枚もの(中央)でもなんとなく星数が多そうに見える。しかしよく見ると、バックグラウンドの粗さスタック品に比べて粗く、拡大には向かない。なお、いずれも「佐渡島」の周辺が不自然に見えるのは、シャープネス処理でエッジ強調されすぎたと推定。

 これらはいずれもPHD2によるオートガイド撮影であるが、右はガイドなしで赤道儀の自動追尾のみでの撮影。3枚スタックとあるが9枚スタックするとどうしてもずれが生じていた。このことから、1分程度の露光でも多数枚露光する場合は「オートガイド」が必須と言える。

 しかし、スタッキングと言っても2,30枚程度では画像部のS/Nがほとんど改善されない。あくまでバックグラウンドの「粗さ」がごまかされるだけなのだが、暗い星雲を撮る場合にはやはりたくさん撮ったほうが良い。

 ついでながら、ISO25600というのは、少なくとも冬の間は重宝だ。星雲の細かいディーテイルまではなかなか難しいのであれば、いっそ最大感度で短時間露光すればそれなりの画像になる。もちろん1時間露光でM31の腕の詳細までを狙うなら別だが。

 それにしても、C8N+PenFの直焦点でフィルターがつけられないのは困った。どうしても背景の街明かりがじゃま。つけられるようにするには鏡筒部を変える必要がある。