144P 串田彗星

 2月に入り天候が優れず、8日になり「晴れ」の予報だったので144P-串田彗星を撮りにC8Nを載せていつもの湖畔に到着。しかし富士山のシルエットは頂上まできれいだったのに高層雲が晴れず、目視では2等星がやっと。とりあえず短時間露光でヒアデスの中を撮影したのが最初の写真。予想光度は10.8等、彗星上の恒星は7.1等で30秒1回露光でなんとか位置は確認できた。

 ヒアデスは見ごろなのでさらに3連休初日の10日。田貫湖キャンプ場はかなりテントが見られたので朝霧アリーナへ直行した。道路わきには除雪後の雪が残っていたが、駐車場はすでに満車状態で皆さん望遠鏡を向けており、フォグランプのみにして即退場した。で、結局田貫湖に行き駐車場の端っこで準備開始。時折浮浪雲が通過したがすっきりくっきりで極軸をセットし、「さあ、パソコンをつないで、、」と思ったとたん、忘れてきた! 

 彗星のスタック処理は彗星核基準で行うようなのだがRegistaxしかもっていないので、高感度で10秒くらいの露光ならtotalでも数分なので自動追尾なしの恒星時駆動で行けるか、ということでそのまま撮影を開始。実は今回はSkymemo-Sの初出動もあったので、いわゆる「坊主」は避けられるだろう、と邪な考えもあり。

 2枚目は144P串田彗星。アルデバランの直近で強烈な回折光が出ている。15秒露光で30枚ほど撮影した中で24枚がスタックされたが、恒星基準なので厳密ではないかも。まあ、ぼやっとした形状なのでこれで良しとしよう。

 3枚目はNGC4216に発見された超新星SN2024gyのスペクトルを撮影しようと目論んでいた近赤外改造機によるもので、センサー端に回折格子を付けて撮影した144P。11等では回折像はわずかにしか映らないが、ともあれ、この方法で次回は超新星のスペクトルを撮ってみたい。

 4枚目はSkymemo-Sでの初テスト結果。右上プレアデスから対角線上にヒアデス、オリオン、シリウスと1分露光×12枚スタック。12mm-F2のレンズでなぜか設定がF11となっており、つまり口径1mm!? 失敗は失敗なのだが、四隅を見てみるとなんと結構星像が伸びている。やはり12mmでは星には向かないのかも。

 [D200mm-F5+AC4(実測769mm)+UHC+PenF,EQ5+PHD2自動追尾、ISO25600-30sec露光. 20240208、田貫湖)

 

D200mm-F5+UHC+PenF, EQ5恒星時駆動, ISO25600-15sec×24枚、恒星基準スタック

(対象天体は左端付近に設定)