M45近赤外画像と可視画像との比較の試み(データ追加による検証)

追加データによる検証:

・下記記事にあるようにD200mm-F5(C8N)で再測定を行い、検証をしました。

・図2の近赤外像で見つけた「可視で見られなかった星」の一部はノイズである可能性があることが分かりました。

・図3がD200mmで撮影した画像ですが、フィルターはIR72、前回の図2ではIR85ですので100nm以上可視に近いところまで感度があるとは言え、メローペ付近の(画面左側)2つについてはについては図3では写っていないのでノイズの可能性が高いです。メローペの画面右下については図2で明確に写っているのですが、今回の図3では見られず、再現性は不明です。

エレクトラ付近については写野以外ですので、いずれ確認します。

・文献(The Merope Nebula and Its Well-Kept Secret - Sky & Telescope - Sky & Telescope (skyandtelescope.org))を見ましたが、メローペ周囲の分子雲(NGC1435)は水素や炭化水素の原子や分子からなっている、ということですので、近赤外と可視での違いは少ないものと思われます。(2024.1.7)

図3.IR72で撮影(ISO25600-30sec×7枚、図4.可視像(Pen-F, UHC, 25600-30sec×24枚)2024.1.5 田貫湖

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M45を今年の最後に撮ってみました。

IR850を付けた近赤外と可視(ノーマル機)との比較ですが、ねらいはM45の手前の散光星雲を透して何が見えるかな、という試みです。

最初に言い訳ですが、12/29は月の出が19時前だったので、18時頃から30分程度での短時間の撮影でした。図1は極端に諧調変えてB/W変換しており、15等級くらいまで見えています。

図1.D80mm-F7(セミアポ)+PenF(normal)+CLSフィルター、ISO16000-60sec, 5枚スタック+階調調整+B/W変換。

次は850nm~約1300nmでの近赤外撮影結果で、ISO16000-30sec×12枚スタック、階調調整+B/W変換画像です。

図中矢印を付けたところが「反射星雲の向こうに見えた?」恒星と思われるもので、上図およびNETで公開されていたD200mmで撮影された画像(下記リンク先)との比較で求めました。

図2.改造EPL5+IR850で撮影し、スタック+B/W変換画像。

いずれも5,6分の撮影なのでノイズや解像度的に不安になりますが、いずれD200mm-F5で確認したいと思います。これで23年は終了、来年もよい年になりますように。

反射星雲NGC1432『マイア星雲』& NGC1435『メローペ星雲』 (coocan.jp)