2022-01-01から1年間の記事一覧

M42中心部(トラペジウム)のスペクトル

ここ数日夜空が綺麗だったので、改造デジカメに回折格子を付けてM42星雲のトラペジウムのスペクトル撮影を試みた。 M42ともなると焦点距離1000mm+m4/3デジカメでは画面いっぱいになり、かなりまぶしいくらいで、つまり画面いっぱいにスペクトルが広がる。通…

近赤外まで撮ってみた恒星のスペクトル

どの程度意味があるかはわからないが、可視~近赤外までのスぺクトルを撮ってみた。改造PL-5のセンサー前面に回折格子フィルムを付けてC8N直焦点撮影したが、接眼筒にはUHCフィルターを付けてある。当初は市街光対策だったが、結果として波長の位置が分かる…

NGC6946と輪廻転生

NGC6946は2度目の撮影だが、1回目は露出が少なく見栄えがしなかったので、今回は回数を増やしてスタッキングした。 この銀河は賑やかなようで、これまで超新星が9個観測され、またそれを材料に新たに星々が生まれ、中には強烈なX線を発生する部分もあり、、…

NGC7380複合体

ケフェウス座にはいくつかの星雲・星団・銀河があり、秋から冬にかけて北の空に見えている。散光星雲を伴うNGC7380複合体は今回初めてだったので、可視~近赤外で撮ってみた。webでは暗くて写りにくいとのことだったので、今回はISO20000で何枚か撮ったが、R…

NGC1491(可視~近赤外画像)

NGC1491は秋の星座ペルセウス座にある散光星雲であり、晩秋の11月21日初めて撮影してみた。ISO20000で撮ったので星雲の淡い広がりはあまり写っていない。webでは「発光星雲(emission)」と「散光星雲」の記述があり、Orioさんがブログで述べていたが、emissio…

やっぱりオリオン座(M42近赤外画像)

以前にも撮ってあるがやはりM42は圧巻で、光度もあることからあまり画像処理しなくても背景が黒っぽく仕上がるようだ。今回は可視~近赤外像とIR72を付けて近赤外像との比較をしてみた。以前の可視画像と比べると、星雲を通して微恒星が見えている。更にセン…

IC410(Sh2-236)とNGC1893, IC405(Sh2-229) 可視~近赤外像(ぎょしゃ座)

ぎょしゃ座の散開星団NGC1893と発光星雲を撮影した。 この散開星団は星間物質から生まれてきている若い星たちの集まりである。これを取り囲むようにIC410(Sh2-236)という発光星雲があるのだが、その関係は距離もお互い近い(NGC1893は12,400光年、IC410もこ…

NGC6946

ケフェウス座にある銀河を撮影した(C8N+EQ5)。OrioBlog(NGC 6946(銀河・ケフェウス座) – Orio Blog)に詳細が記されている。今の目的は可視~近赤外像と可視像とを比較したいのだが、なかなかうまくいかない。可視像を撮るにはカメラを載せ替えなければなら…

夏の終わり「まゆ星雲」(可視~近赤外像)

本来は秋晴れが続く10月なのにさっぱりである。10月22日23日と晴れたが土日で近くのキャンプ場は満員御礼。その中で精進湖にあるフリーのキャンプ場があることが分かり、C8NとSV503を積み込んで出発した。精進湖キャンプ場は砂地の為か夜露が激しくせっかくC…

NGC7635 (Sh2-162)

今度は赤外改造したPenE PL5をD200mm-F5(C8N-EQ5)につけてNGC7635を撮ってみた。バブル星雲と言われており、中心星からの光で光っているとのこと。赤外改造カメラでの作例はNGC 7635(Sh 2-162・散光星雲・カシオペア座) – Orio Blog に詳しい。 WB7500K, I…

半年ぶり!

9月26、27日と半年ぶり写真撮影を再開。数日前には台風の影響で大雨で、今週もまた台風の影響で雨の予報。まずは80mmED屈折でいろいろ思い出しながら北天で南中してきたケフェウス~カシオペアにあるM52やNGCなどを撮ってみた。 Pen-F直焦点、ISO25600-30sec…

雨の降る日は(ファインダー"mini boy"の作成)

最近は自動導入があるのであまり登場しなくなったが、やはりファインダーは必要。でも通常のファインダーでは天頂付近になると、 1)反射鏡(C8N)では目の位置より高くなってしまう 2)屈折鏡では逆に低い姿勢になってしまう という問題がでてしまう。これ…

おとめ座銀河団(マルカリアンチェイン)

久しぶりに晴れたのでいつもの駐車場で撮影した。夜桜も綺麗だが夜露と花粉をいっぱい浴びて春を満喫? 春の星座、おおとめ座にはマルカリアンチェインと呼ばれる銀河団があり、望遠鏡を向けるといくつもの銀河が写ってくる。昨年はD80mm/F7(SV503)の屈折で…

C8Nについにレデューサー装着(訂正)

前回の表で一部間違いがあることが判明。元になる写真の順番が間違っていたことに気づいてしまった(年のせいか焼きが回った)。計算値と測定値をグラフにすると、レデューサー(f2)が200mm,250mmと短いところ以外はほぼ両者は合致していた。ちなみにf2=250mm…

C8Nについにレデューサー装着

C8Nでレデューサーを付けたいのだが、Pen-Fで合焦させるには接眼筒の先、つまり鏡筒内部につけざるを得ず断念していた。しかし接眼筒先端に48mmΦのリングを「接着」することでUHCなどのフィルターも装着し、さらにクローズアップレンズも装着できるようにな…

M51 色収差補正

SE120で撮ったM51はすでにスタック処理してあるが、OM Workspaceで色収差処理をRAW画像で行い、比較してみた。結果は、10等以下程度の暗い星に対しては色収差補正は効果ありだが、8等級の明るい星では、その後の処理で輪郭が協調されてしまい、あまり効果が…

太陽の可視~近赤外スペクトル撮影

Pen E-PL5のIR改造機に回折格子フィルム(Edmund Optics、1000本/mm)を貼り付け、オリンパスズームレンズ(75mm固定)でNDフィルターをmaxでつけて撮影した。ISO200、F22-1/4000sec露光。 図1の中央部が暗いのは大気中水蒸気の吸収で、右側には近赤外領域の…

M51

そろそろ春の星座。夜でも風が結構吹いていたり、また花粉もバンバン飛んでいるので暖かくなるのは嬉しいが複雑な季節です。 M46と同じくSE120鏡筒にUHCを付けてPen-Fで直焦点撮影。暗い星が多く、M51も小さいのでF5のままで撮影した。ソフトで色収差補正を…

M46とNGC2438

とも座というやや聞きなれない星座にありシリウスの東約10度のところにいくつか星団がある。M46はその一つで、面白いことにその中に惑星状星雲NGC2438がある。しかしこれらは見かけ上の位置関係だそうで、つまり地球からの距離が違う。 アクロマーとの色収差…

トラペジウム近赤外像(フィルター効果)

SV105(フィルターレス)は近赤外領域まで感度があることから、フィルターを変えてオリオン座トラペジウムがどの程度映るのかを見ました。やはり850nm以上の波長では星間塵に隠れていた恒星を見ることができました。 撮影データ 主鏡: SV503 80ED電子アイピ…

ふたご座(M35)、ぎょしゃ座(M36, M37)

ふたご座(M35)、ぎょしゃ座(M36, M37) 冬の星座の球状星団、そろそろお別れである。球状星団はオリオン座のM42やバラ星雲のようには「映えない」。M36などは2500万年前に誕生した若い星たち、ということだが、この地球上では恐竜が絶滅しマンモスなどが現…

M78

オリオン座M78星雲と言えばウルトラマンで有名だが、見かけ直径が8分とずいぶん小さい。そろそろ冬の星座も終わりなので、昨晩やや強い風が吹くがC8Nを持ちだして撮影にトライした。カメラを付けるとあまり明るい星が視野内になく合焦をあきらめ、隣のM42に…

画像処理(Workplace)雑感

Olympus Workspaceソフトで以前のJPEG画像をいじってみた。やはり階調を変えると驚くほど良さげに見えてくる。ここまで来ると画像データに申し訳なかった、とまで思う。 あれほど(心血を注いだ?)アクロマート青ハロ対策も、なんとBの階調を調整することで…

バラ星雲

2月6日に撮影したバラ星雲JPEG画像をWorkspaceでRGB調整した。機材はSE-120なのでどうしても色収差が出てしまうが、画角的にはf.l.600mmくらいでないとPen-Fでははみ出してしまう。これもISO2000で60sec露光画像を40枚スタック処理した。UHCフィルター使用。…

馬頭星雲ー3

こんなことになるのだろうか。 Olympus Worlspaceという画像処理ソフトをインストールした。 試しに1枚撮りのJPEG画像をR,G,Bの感度曲線をいじってみると、 1枚撮りなのでガサガサはやむを得ないが。Olymppus Viewerではなかなか調整ができなかったが、なん…

馬頭星雲ー2

前回アップした画像はスタッキング処理して軽くコントラストと明度を調整したものだった。今回はRegistaxでRGBバランス調整ができることが分かりいろいろ試してみた。 まずRをぐっと上げたうえでコントラストも上げると、 恒星や燃える木星雲はもちろんサチ…

NGC2024と馬頭星雲

NGC2024とIC434馬頭星雲。2月1日22時ころ撮影(田貫湖駐車場)。C8Nに光害対応のUHCフィルターを付け、ISO20000-1分で60枚ほど撮影し、終盤は強風で流れていたので39枚をスタック処理。画像処理はMS フォトなので暗黒星雲をあぶりだすのはほぼ限界。下の写真…

Pen E-PL5赤外改造

ついにデジカメセンサー部のIRフィルターを除去し、無事組み立てを終了できた。ほぼ無事に! Pen-Fがミラーレス最小と思って望遠鏡に付けて撮影していたが、Pen E-PL5のほうがより小さく軽かった。その分分解組み立ては苦労することが実感できた。なんといっ…

近赤外撮影-3

昨年12月国立野辺山天文台がオリオン座大星雲M42の中で「新たに星が生まれそうな部分」が発表された。超新星はむしろ星の最後の姿だが、ここはまさに今、と言っても今後10万年くらいの間に星が形成されると期待されるエリアだ。 赤外線天文学はすでに30年以…

近赤外撮影-2(続)

C8Nで撮影したM42中心部近赤外像の最終まとめ。 500msec, 250msec, 125msec, 62.5msec, 31.3msec, 15.6msec で、フレーム数を変えている。同程度の総露出時間でみると、このデバイスでの相反則不規が結構大きいことが分かった。フイルムでもそうだったがやは…