アクロマート青ハロ対策~最終~

SE120はアクロマートレンズ、しかもF5という短焦点なので青ハロが盛大に写る。この2年間、いくつかの対応を検討してきたが、そろそろ卒業したいので、Y2フィルター+ホワイトバランス調整の組み合わせを検討した。

結果、Y2で青ハロは消えるが、色バランスが崩れ背景は緑色になることから、5300K設定でGreenを抑えることがかなり背景を黒っぽく戻せることが確認できた。

しかし問題としては、

1)Y2ではなくもう少し400nm寄りの波長でカットしてくれるフィルター(名前を忘れたが、確かケンコーで昔扱っていた)なら、黒の破綻は軽微になるはず。

2)夜空の明るさによって破綻レベルが変わってしまうので、街灯や対象の仰角にも依存してしまう。

等が挙げられる。能書きはこれくらい。

図1.これはM11、WBを5300KでGreenをマイナス2STEPとしたもの(ISO8000-15sec×48枚)。比較のためWBを通常デフォルト設定(AUTO)では、次のように派手に青ハロが見える(図2)。

この画像をMSPhotoでB/Wフィルター処理すると、図3

なんと結構いけてる写真になった。しかしよく見ると、消えた青ハロ部分は「黒い溝」のように黒抜けしている。(いずれもISO8000-15sec×51枚スタック処理)

ということで、あとは対象の問題で、星団だけトリミングすればこのB/Wフィルター処理でも問題はないが、次のM12のよう恒星に「色」がついている場合はそうはいかない。図4.ISO8000-15sec×21枚スタック。Greenマイナス2STEP。

Greenレベルを0~マイナス4まで見たところ背景が少しづつ変わるので、これもケースバイケースで調整必要になると思われる。

共通データ:

SE120+AC4クローズアップレンズ(実測f.l.=442nm、合成F=3.68)

EQ5 GOTO+D50mmF3.8ガイド鏡+ZWOASI120mini+PHD2自動ガイド

Olympus Pen-F、OM WorkSpaceで階調調整後、オプションでMSPhoto。

20230810 静岡県田貫湖